「私は全ての話を特別視したくない。それは私の目を曇らせることになる。しかし、ここにまとめた月を狩る熊の話は北の地の異教徒たちですら気がついていない重要なことなのではないかと思えてしまう。いや、私はこのような文をしたためているのだから、すでにこの本を特別視しているのかもしれない。私はこの本をまとめた時に、神の存在をあまりにも強く感じることができた。できれば、狭い心の中で我々の神を崇める者ではなく、広い草原で心地よい風のごとく神を愛する者たちに判断してもらいたい。だからあえて、全ての本の真ん中にこの本を置く」
支倉凍砂『狼と香辛料 IV』
  1. wonderstory posted this